さくらレンタルサーバー セットアップ

スタンダード、プレミアム、ビジネス プラン

さくらのレンタルサーバでWP-GUIを使用するためのセットアップ手順です。 SSH接続が利用可能なスタンダードプラン以上を対象としています。

さくらレンタルサーバー固有の注意点

  • サーバーOSはFreeBSDです(Linuxではありません)
  • root権限がないため、ツールはホームディレクトリにインストールします
  • jqはFreeBSD用バイナリを使用します

1 前提条件

以下の環境が必要です。

  • さくらのレンタルサーバ スタンダードプラン以上のアカウント
  • WordPressがインストール済み(クイックインストールでOK)
  • サーバーコントロールパネルへのアクセス権限

対応プラン: スタンダード、プレミアム、ビジネス、ビジネスプロ、マネージド
※ ライトプランではSSH接続が利用できません

2 WP-GUIでホストを登録

まずWP-GUIでホストを登録して、SSH公開鍵を取得します。

接続情報の確認

サーバーコントロールパネルの「サーバー情報」で確認できます。

項目
ホスト名 アカウント名.sakura.ne.jp
ポート番号 22(標準)
ユーザー名 アカウント名(例: example)
  1. 1

    WP-GUIにログイン

    ダッシュボードにアクセスします

  2. 2

    「SSHホスト管理」→「新しいホストを登録」

  3. 3

    ホスト情報を入力

    項目
    ホスト名 さくらレンタルサーバー
    SSHホスト example.sakura.ne.jp
    SSHポート 22
    SSHユーザー名 example
  4. 4

    「登録」をクリック

    SSH公開鍵が自動生成されます

3 SSH公開鍵の設定

さくらのサーバーコントロールパネルから公開鍵を登録します。

  1. 1

    WP-GUIで公開鍵をコピー

    「SSH公開鍵を表示」ボタンから公開鍵を取得

  2. 2

    サーバーコントロールパネルにログイン

    https://secure.sakura.ad.jp/rs/cp/

  3. 3

    「サーバー情報」→「SSH公開鍵登録」

  4. 4

    公開鍵を貼り付けて登録

    WP-GUIからコピーした公開鍵を貼り付けます

  5. 5

    WP-GUIで接続テスト

    「接続テスト」ボタンで接続を確認します

ヒント: コントロールパネルで公開鍵を登録する方法以外に、SSH接続して ~/.ssh/authorized_keys に直接追加することもできます。

4 必要ツールのインストール

SSH接続してWP-CLIとjqをインストールします。さくらレンタルサーバーはFreeBSDのため、専用のバイナリを使用します。

SSH接続

ssh example@example.sakura.ne.jp

WP-CLI のインストール

# binディレクトリを作成
mkdir -p ~/bin

# WP-CLIをダウンロード
curl -O https://raw.githubusercontent.com/wp-cli/builds/gh-pages/phar/wp-cli.phar

# 実行権限を付与
chmod +x wp-cli.phar

# binディレクトリに移動
mv wp-cli.phar ~/bin/wp

# PATHに追加(.cshrcに追記 - さくらはcshがデフォルト)
echo 'setenv PATH $HOME/bin:$PATH' >> ~/.cshrc

# または .bashrcを使用する場合
echo 'export PATH="$HOME/bin:$PATH"' >> ~/.bashrc

# シェルを再起動するか、以下を実行
source ~/.cshrc  # または source ~/.bashrc

# 動作確認
wp --info

注意: さくらレンタルサーバーのデフォルトシェルは csh です。 bashを使用したい場合は、chsh -s /usr/local/bin/bash でデフォルトシェルを変更できます。

jq のインストール

FreeBSD用のjqバイナリをダウンロードします。

# jqをダウンロード(FreeBSD用)
# 注: 公式バイナリがない場合は、pkgからインストール可能か確認
# さくらでは以下のLinux版が動作する場合があります
curl -L -o ~/bin/jq https://github.com/jqlang/jq/releases/download/jq-1.7.1/jq-linux-amd64

# 実行権限を付与
chmod +x ~/bin/jq

# 動作確認
jq --version

補足: Linux版バイナリが動作しない場合は、FreeBSDのportsからビルドするか、 代替として python -m json.tool を使用する方法もあります。

5 スクリプトの配置

WP-GUIのスクリプトをサーバーに配置します。

# スクリプト用ディレクトリを作成
mkdir -p ~/.wpgui/bin

# スクリプトをダウンロード
curl -sL https://vps01.wp-gui.jp/static/scripts/update -o ~/.wpgui/bin/update.sh
curl -sL https://vps01.wp-gui.jp/static/scripts/snapshot -o ~/.wpgui/bin/snapshot.sh

# 実行権限を付与
chmod +x ~/.wpgui/bin/*.sh

6 PHP/WP-CLI設定ファイルの作成

さくらレンタルサーバーではデフォルトのPHPとは別のバージョンを使用する必要がある場合があります。 ~/.wpgui.json で使用するPHPやWP-CLIのパスを設定します。

設定ファイルの作成

# 設定ファイルを作成
cat > ~/.wpgui.json << 'EOF'
{
  "php_path": "/usr/local/php/8.1/bin/php",
  "wp_cli_path": "/home/example/bin/wp"
}
EOF

# パーミッションを設定
chmod 600 ~/.wpgui.json

注意: /home/example の部分はご自身のアカウント名に置き換えてください。

設定項目

設定名 説明 さくらでの例
php_path 使用するPHPのパス /usr/local/php/8.1/bin/php
wp_cli_path WP-CLIのパス /home/example/bin/wp

curlが古い場合(オプション)

curlのバージョンが7.35未満の場合、SSL/TLS通信に問題が発生することがあります。 その場合は http_post.php を使用してAPI通信を行います。

# curlのバージョン確認
curl --version
# curl 7.34.0 未満の場合は以下を実行

# http_post.phpをダウンロード
curl -sL https://vps01.wp-gui.jp/static/scripts/http_post -o ~/.wpgui/bin/http_post.php
chmod +x ~/.wpgui/bin/http_post.php

# .wpgui.jsonにhttp_post_commandを追加
cat > ~/.wpgui.json << 'EOF'
{
  "php_path": "/usr/local/php/8.1/bin/php",
  "wp_cli_path": "/home/example/bin/wp",
  "http_post_command": "/home/example/scripts/http_post.php"
}
EOF

PHPバージョンの確認: コントロールパネルの「スクリプト設定」→「PHPのバージョン」で利用可能なPHPバージョンを確認できます。 使用するWordPressに対応したバージョンを選択してください。

7 WP-GUIでサイトを登録

WordPressのパスを確認

さくらのクイックインストールを使用した場合、WordPressは以下のような場所にインストールされます。

インストール先 パス
初期ドメイン直下 /home/example/www
独自ドメイン /home/example/www/example.com
サブディレクトリ /home/example/www/wp

確認方法: コントロールパネルの「ドメイン/SSL」→「ドメイン設定」で、 各ドメインの「指定フォルダ」を確認できます。

サイト登録手順

  1. 1

    ダッシュボードで「新しいサイトを登録」

  2. 2

    サイト情報を入力

    項目
    サイトURL https://example.com
    サイト名 メインサイト
    ホスト (登録したさくらホストを選択)
    WordPressパス /home/example/www/example.com
    update.shパス ~/.wpgui/bin/update.sh
  3. 3

    「登録」をクリック

    APIキーが自動生成され、WP-GUIが必要なパラメーターを自動で管理します

ポイント: サーバー側での設定ファイル作成は不要です。WP-GUIが必要な情報(APIキー、WordPressパスなど)を管理し、update.sh実行時に自動でパラメーターを付加します。

8 動作確認

ダッシュボードから確認

  1. 1 ダッシュボードでサイトの「更新情報を取得」ボタンをクリック
  2. 2 更新状況が表示されれば成功です

セットアップ完了!
これでWP-GUIからさくらレンタルサーバー上のWordPressサイトを管理できるようになりました。

トラブルシューティング

SSH接続できない

  • 公開鍵がコントロールパネルに正しく登録されているか確認
  • アカウント名(ユーザー名)が正しいか確認
  • ホスト名が「アカウント名.sakura.ne.jp」形式か確認

PATHが通らない

  • デフォルトシェルがcshの場合は ~/.cshrc を編集
  • bashを使用している場合は ~/.bashrc を編集
  • 編集後は source コマンドで再読み込み

jqが動作しない

  • FreeBSD互換のバイナリが必要な場合があります
  • 代替として python -m json.tool が使用可能
  • update.shがjqなしで動作するか確認してください